反王だもの。

MMOを中心としたゲーマー、反王ケンラウヘルの手記。

ファンミーティングとレポート(中編)

 

総員、我が名はケンラウヘル。すなわち反王である。

 

www.kenrauheru.info

 

今回は前回の続きとなる。

メインは実機にてプレイした「妖怪谷」「攻城戦」の話。

 

今回の記事について

我は既に出回っている情報などは書くつもりはない。

様々な媒体を見ればアップデート情報などは既に拾えるはず。

我の曖昧な記憶よりもそういったものは検索した方が早い故、是非そちらを見てもらいたい。

我の記事はあくまで「実際に1プレイヤーとして参加して遊んだ感想」であり、実装された際はどうなるかは分からぬが参考までに。

 

プレイ環境

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イベントスペースのステージ側約半分にテーブルとiPadが敷き詰められている。

 

1テーブルには5個のiPad、つまり5人席。

それが横4列、縦5列。

計100人分の場所が用意されていた。

 

iPadは全て有線LANで繋がれているため、回線自体は安定しているように見受けた。

今回のイベントの肝となる部分、ここは運営がしっかりと考えているなと感心した。

 

新コンテンツ「妖怪谷」

妖怪谷の参加可否は抽選であった。

流石新コンテンツを体験したいという意識の高いプレイヤーが大勢いてか、列自体は大混雑していたが、スタッフのスムーズな誘導もあってか意外とすんなり抽選まで辿り着いた。

 

抽選は箱に入ったクジを引いて当たりか否かのシンプルなもの。

身内が何名か脱落する中、我は運よく妖怪谷の2回目チャレンジに当選することができた。

 

会場の半分は妖怪谷のチャレンジ、そして半分は「新アバター」や「スクリーンショットモード」を体験できるコーナーとなっていた。

 

妖怪谷は1ダンジョンにつき5人PT×2の計10名でのチャレンジになる。

 

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妖怪谷は簡単に言うと守る対象が2つある装備ダンジョンだ。

雑魚がやたら沸き、最終的にはボスの鬼が出てくるのだが、別にボスは倒さなくてもいい。

とにかく狐を象った聖物2箇所を守るのみ。

鬼は引いてしまって、その間に沸いてくる雑魚どもを蹴散らし続ける。

 

壇上にてS嶋が「結構難しい」という話をしていたが、初見こそ混乱などがあったものの、ダンまちコラボのナイトメアのような絶望感漂う感じでもなさそうだ。

 

ボス以外の雑魚は装備ダンジョンのガーゴイルのように、プレイヤーではなく直接聖物へ攻撃を仕掛けるため、ヒーラーは回復としてよりもアタッカーとしての活躍が望まれるだろう。

 

待機列で待ちながら1回目の体験会を覗きながら考察する。

その間も、待機列にて隣だった人、全く見ず知らずの人間と、ここはこうした方がいい、ああした方がいい、もっとこのコンテンツはこうした方が面白いのではないか、とか。

リネレボという共通言語を介して他者とコミュニケーションをするのは非常に心地良かった。

 

そして我々の番がやってくる。

席に着き、色々と端末をいじる我。

目に飛び込んできたのは

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新しいタイトル画面。

純粋に格好いい。

たまに「タイトル画面とか変えてる暇あるなら他の不具合をうんたら」とかぬかす連中が多いのだが、まぁ連中という言い方は良くないな、確かにそういう意見もごもっともなのではあるが、我はこういうのは好きだ。

衣替えではないけれども、何かこう新鮮というか、思わず「いいねぇ」と言ってしまうような、そんな感じがたまらなく良い。

 

と、話を戻す。

スタッフが「端末には触らないでください」と注意喚起するものの、やっぱりいじってしまうのが人というもの。

我はずっと我慢していたのだが、隣のテーブルにいた某知り合いの神が身を乗り出しながらいじっているのが見える。

思わず覗きに行くと

 

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11連ガチャを狂ったようなスピードで連打していた。

※何か色々あると嫌なので、あえて誰だったのかは伏せておく。

 

そして待機時間中、壇上のMC3名が客いじりを始める。

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オフライン名物と言っても過言ではないこのいじり。

我はたまらなく好きだ。

OooDaがマイクを持ちながら客席を周りつつ、色んな人にインタビューを試みる。

 

中には偶然か確信犯か分からぬが、神々の一人にインタビューが行ったりして、我もニヤニヤしながら聞いていた。

 

ちなみに我は神々の策略により、インタビューを受ける羽目になった。

あまり目立ちたくはないので非常に簡潔に受け答えする。

 

OooDa「インタビューよろしいですか?」

 

我「問題ない」

 

OooDa「ではマイクを」

 

我「フレヤサーバーの反王親衛隊、ケンラウヘルだ」

 

我の真後ろ、待機中に色々と談義していた人が「え?反王様?」と聞こえたがあえて聞こえないふりをする。(後でステッカーを渡した)

さくっと終わらせて妖怪谷をしたかったのだが、S嶋、まさかの壇上で我のブログについて紹介し始め、ありがたいやら目立ち過ぎやら複雑な心境に。

そしてさくっと我のインタビューが終わり、更にインタビューが続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

インタビューが続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

インタビュー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

インタビュー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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絶対にこれ、妖怪谷関連で不具合があったに違いない。

会場にいた誰もが察してしまった。

 

客は皆立ちっぱなしで約20分、徐々に暑さも合わさって苛立ち始める。

だがMCのうまいやり取りや切り返し、先にアップデート情報の一部を公開する等のファインプレイ。

ちなみに客の中にクマの被り物にセーラー服という荒野行動から来ましたみたいな男性がインタビューされ、スクリーン上に映し出された時は会場全体にどよめきが走ったのは覚えている。

 

インカムをしているスタッフがステージ横で会議をしているのが見えるのだが

 

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スタッフの顔から溢れ出る絶望感たるや。

「万世橋、封鎖できません」的な、重大な事象が裏で起こっていたのは明白だ。

 

※万世橋=秋葉原駅の近くにある橋、地下の万世ラーメンはキッズに人気。

 

そして相変わらず我の横で

 

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怒りの500連くらいしている某知り合いの神様。

これのせいでうまくいかない説が我の中で浮上、無理矢理静止することに。

 

結局は「パーティを組んで参加できない」という不具合らしく、会場の皆でせーので入ることに。

横一列のパーティではないが参加することができた。

※中には参加できない者もいたが。

 

結論としては、1回見ているということもあり、何の問題もなくクリアすることができた。

ただそこそこ雑魚の火力があり、野良が2~3人放置していたらクリアもギリギリなのではなかろうかといった具合。

ただし、戦闘力が高くないキャラクターだったので、ここらへんは難易度やらキャラクターの戦闘力でいくらでも上下するかと。

 

そんな事よりも、これはほぼ装備ダンジョンと同じ。

ということは、必ずこの時間拘束されるということ。

ユーザーに受け入れられるか受け入れられないかは結局報酬次第だと思われる。

妖怪のモデルとかグラフィックとか凄い良いのに何かもったいない。

 

もし我だったら、そのインスタンスダンジョンというよりも、MMOらしさを出すために「限定エリートダンジョン」とかで出したら盛り上がるのでは、などと考えたり。

 

とにもかくにも、30分間立ちっぱなしで足が痛かったが、それよりもスタッフが必死になっていたのが印象的で好感が持てた。

 

いざ攻城戦へ

妖怪のボイコットにより1時間押しの状態。

そしてついに

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攻城戦先行体験会へと突入する。

 

攻城戦に参加できるメンバーは既に決定している。

本来であれば1チーム50名×4チームの合計200人戦。

今回は先行体験会ということがあり1チーム25名×4チームの合計100名での戦いだ。

簡単にルールを説明する。

 

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■ルール概要

・攻城チームは3チーム、守城チームは1チームで粗そう。

・攻城チームは守城チームの聖物に、盟主が20秒刻印を決めたら勝利。

・守城チームの勝利条件は2つ。

 ①30分間守り切る

 ②攻城チームの「拠点」を全て破壊する

※「拠点」とは攻城チームのリスポン地点にある防御塔のようなもの。これを破壊すると、該当する攻城チームはその時点で敗北&強制退場。

※「拠点」は守城チームだけでなく、他の攻城チームも破壊可能。

・攻城チームの入り口には「門」だけがあり、それを破壊しないと中に入れない。これは内側からも攻撃で破壊することが出来る(つまり、守城チームも攻撃して破壊することが可能)

即時復活チケットはチーム単位で数が決まっている(今回は275枚がチームに配布されている)

・バフは「攻撃力アップ」と「HPアップ」の2種類。

・最終部屋に通じる横からの脇道にはダメージ判定?のあるトラップ(結果的にだがあまり気にせず通れたかと)

 

ざっくり言うとこんな感じだろうか。

※恐らく後日公式でアップされると思うので、これらは完全に鵜呑みはしないでもらえると助かる。

 

攻城チーム A血盟 発足

我が受付で貰った攻城戦参加チケットの席番号は4番。

ステージを正面にして一番右前のテーブルであった。

血盟名はA血盟、つまりAチームということだ。

我が軍は攻城チーム、隣のB・Cチームも同じ攻城チームで、そして窓側のテーブル軍が守城チームのDチーム、計4チームでの戦いとなる。

 

iPadには既にクラスが決まったキャラでログインされており、若干ではあるが、A~D血盟のクラス編成は異なる。

まぁ「Aチームはパラディンが2名いる、Bチームはスペルシンガーが2名いる」程度の違いなのでほぼ互角とみていい。

我はウォーロードであった。

我の3つ隣の席、つまり席番号1番の者がパラディンで且つ刻印を決める盟主ということになる。

この彼を守り切ればいいのかと、色々と試行錯誤していた。

 

PANCH「反王様ー!一緒のチームっすよー!祖国に光をー!」

 

とA血盟の一番後ろのテーブルからいつもの明るくて甲高いPANCHの声が響く。

この不特定多数の中でそのワードを連呼をされると非常に心に来る。

 

ryster「反王様ー!マジで勝ちにいきましょ、マジで!」

 

こちらも一番後ろのテーブル、PANCHの2つ横の席にいるのはryster

まさかのLRT優勝のRevoの主要メンバー2名を含めた25名での即席パーティとなったのだ。

 

壇上では着々とS嶋が攻城戦の説明をしながら進行している。

 

S嶋「では、今から10分間の作戦タイムです!」

 

作戦か、どうしたものか。

反王親衛隊のメンバーであれば気兼ねなく連携は可能であり、すぐに対応できるものなのだが。

如何せん即席で作るとなると、各個人の得手不得手や癖なども分からぬ。

ましてや協力的なのかどうか等も全くの未知数。

反王軍ならば絶対君主制故、逆らう事は即ち追放を意味するから気楽なのだが…

 

ただ、この勝負はどう考えても団結・統率・連携がモノを言うはず。

ギミックうんたらではなく、これが出来さえすれば勝利は手に入る。

ただし我は今回盟主ではなく、一般のウォーロードで盟主を守る立場。

どうやって立ち回るか。

正直盟主以外の要塞戦は2~3回しかやったことがない。

ちょっと困ったことになったと感じていた。

 

そんな事を考えながら作戦タイムを始めようとした次の瞬間、S嶋の口から予想していなかった言葉が出てくる。

 

S嶋「作戦タイムでまず最初に決めるべき事は”誰が盟主をするか”です!そこは話し合って決めてください!では作戦タイムスタート!」

 

 

 

 

 

攻城戦攻略の戦略が、今ここから始まった。

 

戦略と戦術

作戦タイム開始からA血盟、もとい、我が軍は動きが早かった。

こういうオフラインイベントでの勝敗というのは、場の空気を支配した者に流れる傾向が強い。

S嶋の作戦タイム開始の合図と同時に後方を向く。

 

ケンラウヘル「総員、集合!」

 

作戦タイム開始と言われると同時に大声を張る。

それも会場全体に聞こえるような、そんな大声だ。

不特定多数の人間のいる中でこういう事をやるのは恥ずかしいと感じるのが普通。

だがそこをやることで、我が軍のメンバーもそうだが、会場全体の何割かが笑った。

神々のおかげ(?)もあって、もう我がケンラウヘルである事は周知の事実。

勿論我の事を知らぬ者もいたが、それすらも巻き込む形での空気作りが重要だ。

作戦会議が始まると会場がざわざわと五月蠅くなる、その前にこの沈黙を切り裂いたのが我だ。

壇上からは「Aチーム早速コミュニケーションとってますねー!」と言われている。

 

反王親衛隊流戦略その1『空気を作って場を支配する』

 

連携が取れていると第三者に認めさせることで、我が軍にいる自信のない者も「自分は連携が取れているんだ」としっかりと思わせる。

 

Aチームだけが他のチームよりも早く集合し、作戦会議を始めた。

それに釣られるように、他血盟も作戦会議を始める。

 

ケンラウヘル「この中で盟主を希望する者はいるか」

 

チームに問う。

もし自信がある者がいたら我は即座に指定するつもりであった。

別に我が盟主でなくても構わない、勝利するためには慣れているポジションや自信があった方がいい。

そうやって勝つ確率を少しでも上げるのだ。

 

だが、盟主は速攻で決まった。

 

「反王さん、おなしゃす!」

「反王様っしょ」

 

非常にありがたい事に、最初の作戦から統率が取れていた。

 

刻印という立場は非常に責任が重い、失敗すれば叩かれる可能性がある。

だが正直そんな事を考えても仕方ない、やるべきことをやるのみ。

 

ケンラウヘル「了解した。では我が必ず刻印を決めよう」

 

まさかここでも盟主をやるとは思わなかったが、我としても一番慣れているポジションではある。

 

では次に具体的にどういう戦術をとるかの会議に入った。

 

戦術といってもまずは大きく2つのパターン。

・聖物刻印に行く

・敵対攻城チームの拠点を落とす

前者は楽だ、皆がそれに向けてやるのだから問題ない。

問題は後者。

敵もこの戦術をとってくる可能性がある。

キャラ性能は平等なので、自軍拠点がどれくらいの硬さによるかで話が色々と変わる。

ここまでして開始直後に拠点を落とされてAチーム全滅ということだけは避けたい。

そういう話を含め、基本ルールをある程度おさらいして共有する。

当たり前の話じゃないか、と言いたくなるかもしれない。

だがこれが重要なのだ。

 

反王親衛隊流戦略その2『情報レベルを同じにする』

 

いわゆる情報共有だ。

その場にいるメンバーの事を知らないのであれば尚更必須。

「これくらい分かるだろ」と試合の後で嘆くのはナンセンスだ。

幸い、皆真剣に聞いてくれているし、そういった点では問題ないようだ。

 

…これ書いていると終わりがなさそうなので結構簡略化させてもらう。

 

反王親衛隊流戦略その3『戦術指揮や作戦はシンプルに』

 

意外とこれが難しい。

ゲームが上手ければ上手い人ほど、他者に色々と要求してしまう傾向にある。

だが我はゲームは上手くない。

故に「そんな事言われてもわからん」と自分で感じることは言わないようにした。

 

戦術指揮と作戦は実にシンプル、たった4つしか決めていない。

 

・集合合図と集合場所

・突撃合図

・B血盟拠点への攻撃(合図は『夏の陣』)

・C血盟拠点への攻撃(合図は『冬の陣』)

 

最終的にはこれだけ。

これに加えて迎撃くらいだろうか。

こうでなければ伝わらん、なんせ即席のチームなのだから。

だがまとまる事、頭数というのは常に場を制す。

まとまる事、統率、連携することがこの勝負の鍵であることも皆に説明した。

 

反王親衛隊流戦略その4『場を和ませる』

 

段々と真面目な話をしていると皆の顔が凍り付くかのごとく、緊張の空気が張り詰める。

真面目な話も当然必要だが、緊張に緩和をぶつける事でより効果を発揮するもの。

我の正面にいた若い青年なんて、あまりに真剣に聞くが故に眉間に皺が寄っている。

これは一つ、場を和ませる話題を。

 

ケンラウヘル「…以上が戦術だが、もしこれで上手くいかなかった場合、第五の戦術を発動する」

 

皆が我を見る。

 

ケンラウヘル「『夏の陣』と我が叫んだらBチームの拠点、『冬の陣』でCチームの拠点と言ったが、第五の戦術…我が『レボリューション』と叫んだら」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ケンラウヘル「iPadを投げ捨て、Bチームから順番に、リアルで薙ぎ倒して革命を起こす。」

 

突然の革命発言に吹き出すAチーム一同。

真面目な話からのジョークに、緩和の空気が広がる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2名の輩を除いては。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ryster「いいっすねー!武器探してくるわwwwwww」

 

PANCH「御意!伝説のファンミーティングにしてやりましょう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Aチームに過激派が紛れ込んでいたことを忘れていた。

過激派…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どちらかというと邪神に近い。

 

伝説のファンミーティングとかの前に、危うく我の人生が伝説になる所であった。

 

こんな感じで緊張と緩和をうまく繰り返し、団結力を高めていったのだ。

 

何かこういう風に「戦略」とか書くと計算高く見られるかもしれぬが、これは結果論であり、基本的には我は自然とそういう風に”してしまう”のだ。

この根本は最後の戦略に基づいている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ケンラウヘル「・・・皆の者」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ケンラウヘル「笑顔が少な過ぎる。今日はファンミーティング、お祭りだろう?こういうのは楽しみながらやるのがいいのさ。肩の力を抜いて、楽しめばいいさ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

反王親衛隊流戦略その5『楽しむ』

 

この5つの戦略をひっさげ、作戦会議は終了したのである。

 

攻城戦の開始

そして運命の攻城戦開始のカウントダウンが開始。

 

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果たしてどこが勝利を手にするのか。

 

S嶋「5!…4!…3!…2!…1!…スタート!」

 

開始と同時に我が軍は雄たけびを上げた。

 

まず最初は壁の破壊だ。

キャラクターの戦闘力は全員11万~14万程度。

壁は25人で同時に総攻撃をかける。

 

が、ここで事態はいきなりの展開を迎える。

 

S嶋「DチームがAチームの門を内側から攻撃しています!」

 

我が軍の門をDチームが内側から攻撃し始めたのだ。

25名で門を殴れば、3チームがほぼ同時に門を破壊して内部に侵入してくる。

先に1つの門を破壊し、1チームを集中的に倒し、あわよくば拠点を落とす、そういった魂胆なのだろう。

これは想定済みではあった。

だが一つだけ全く分からないもの、それは「拠点の硬さ」、これだけがネックであった。

 

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門が開き、我が軍と守城チームが正面衝突する。

 

ケンラウヘル「守れ、とにかく守れ!」

 

激しい攻防は続く。

そして相手は予想通り、その衝突の隙間を縫ってAの拠点へ攻撃を仕掛けてきた。

数人、また数人抜け、拠点への攻撃を試みる。

我が軍は一旦拠点まで後退するかどうかを確認するために我だけ後退。

拠点の残りHPを見てみる。

 

硬い。

 

1人や2人が殴ったところで恐らくびくともしない。

これは防衛に人を割くのは愚策と判断した。

 

ケンラウヘル「拠点防衛はリスポンのみで処理!硬いから問題ない!」

 

大声でAに叫ぶ。

しかし、檀上のマイクの解説にかき消され、なかなか指示がPANCHのテーブルまで届かない。

それでもとにかく声を張り上げた。

 

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開始から1分30秒くらいが経過しただろうか。

各門は開城し、最初の広場門前がスクリーンに映し出されていた。

 

B・C・Dチームが入り交じり、激しい火花が飛んでいる。

我々攻城チームの目的は敵の門防御塔を折り、中に侵攻すること。

しかし、Dとの交戦中に攻城チームBとCが入り乱れ、結果として攻城チーム同士の同士討ちになってしまっている。

 

そしてこの瞬間、一つの結論に至る。

 

これは要塞戦ではない。

バトルロワイアルだ。

 

ケンラウヘル「総員門前でキープ、抜けてくるDを迎撃!」

 

我が軍に迎撃指示を伝える。

他チームが全員で攻撃している中、我が軍は拠点防御に回る。

 

ryster「反王様!Bも攻撃来た!」

 

DとBチームによる執拗な拠点への攻撃。

拠点攻撃を受けているのは我が軍のみであった。

早々に我が軍を潰す気なのだろう。

ジワジワと拠点が削られるが、拠点は強固、大きな懸念もない。

 

そしてここで延々と防衛しているのもファンミーティングの意味がない。

スクリーンを凝視し、解説を聞きながら我が軍も攻撃に参加することにした。

 

場所は中央に存在する2つ目の門。

攻撃する際は途中の敵を全て無視するよう、事前の作戦タイムの際に伝えてある。

我が軍が行くと、既にそこは折られていた。

更にまとまって奥へ進軍。

中央の大広間の防御等を何とかしてへし折る。

 

一度バフを取りに行ってみよう。

 

ケンラウヘル「皆、上の方のバフを取るぞ!」

 

と言ったものの、混戦状態にある大広間では皆が必死だ。

盟主はマップを広げてタップすることでPing(ゲーム画面内に合図)を出すことができる。

そうだ、それを使おう。

連打する。

 

しかし、熱が入ってしまっているのか、誰もその声を聞いたり、そしてPingを見ている者はいなかった。

白熱する実況、それに伴って広がるチーム内の混乱の輪、騒がしくなる会場。

 

後ろからPANCHやrysterが進言をしてくれるが、もう声が聞こえないくらい会場の熱気は凄いことになっていた。

 

「反王様!ここは…で……した…でいき…」

「反王さん、敵が…これ…」

 

と部分部分でしか聞こえぬ。

 

統率が完全に乱れた。

統率が乱れて何をしていいのかわからない状態。

その間にも状況は刻々と変化していく。

とうとう守城側の防御塔が全て破壊され尽くした。

そう、残るは聖物の刻印を残すのみになったのだ。

 

バラバラになりながらもとにかく刻印まで行かなければ。

走る、とにかく走る、だが聖物近くで殺される。

 

「反王様!・・・・・・・で・・・・です!」

「反王さん!」

「反王さん!どうし・・・・」

 

そこに統率はなく、ただただ混乱と焦りが充満していた。

 

混乱の中の思考

はっきり言おう、我はゲームが上手い訳ではない。

このリネレボが始まる前、リネージュでちらと戦争を指揮したことはあるが、大したことはしていない。

むしろ指示に従ってついて行く側だ。

さらに我が軍は課金兵士でガチガチに固めているわけでもない、熱の入ったエンジョイ勢力といった所だろう。

では何故そんな血盟が、要塞戦などで勝利したりジャイアントキリングをしたりして来たのだろうか。

 

全ては団結の結果。 

団結なくしてこの戦は勝てぬ。

 

我はゲームが上手い奴の気持ちは全く分からん。

それ故、S嶋の解説とかを見ていて「なるほど」といつも感心している。

既にS嶋信者といっても過言ではない。

ちょっと調子に乗って、血盟員たちにS嶋の動画から得た知識をひけらかしたりする程度。

じゃあ何が得意なのか。

もとい、何が分かるのか。

我はゲームをどんな状況でも楽しむ事が得意だ。

『この世で一番リネレボを楽しんでいる』という自信がある。

これは揺るがぬ自信。

この状況も楽しめるのが我でしかできぬことだ。

 

そしてもう一つは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゲームはちっとも上手くないけれども、リネレボが好き、リネレボを楽しみたいという人の気持ちが理解できること。

 

皆不安なのだ。

自分が足を引っ張ったらどうしよう、だけども少しでも役に立ちたい。

でもどうしたらいいのか分からない。

声を出して指示をするような事はできない、自信がないから。

でも何とかしたい、この場で皆で勝ちたい。

だから誰でもいいから指示が欲しい、こうして欲しいと言って欲しい、必要とされたい。

そうしたらそれをやりきる、やってみせる。

 

ということは、我がやるべき事は一つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

覚悟と決断、それだけだ。

 

ただ一撃にかける

ケンラウヘル「おい」

 

我は後ろを向き、1つ後ろのテーブルにいた者に声をかけた。

 

ケンラウヘル「後ろの奴らに伝達しろ。攻撃を中断して自軍門に集合だと」

 

男性「わかりました!おーい!皆、一旦門集合!伝えて、後ろにー!」

 

女性「門集合だってー!皆集まってー!」

 

我が取った手法は伝言ゲームだ。

後ろに確実に伝えるにはそれしかなかった。

シンプルな命令、そして事前に打ち合わせしておいた集合場所。

これほど分かりやすい命令はない。

 

他チームが聖物にあともうちょっとという所で火花を散らしているのがスクリーンに映っている。

壇上のMCたちもそこに夢中だ。

 

「早く行かないとやばいかも!」

「刻印されちゃうよ!」

「反王様、一旦Bの拠点を落としましょう!」

「いや、ここはCの拠点の方が」

 

そんな声が聞こえる。

 

我も気持ちは分かる、焦るさ、そりゃこんなスクリーンに他チームがドンパチやっているのを見たら。

だが我は一言一蹴した。

 

ケンラウヘル「まだだ、現状を維持しろ」

 

後ろを向き、右手を大きく上げて『待て』のジェスチャーをする。

顔だけスクリーンに向け、状況を観察する。

 

覚悟と決断をした時、我は意外と冷静であった。

 

我が軍の総力は既に門前に集合している。

これが我が軍の戦闘単位としてはベストな状況。

Aの門から聖物まで最短距離で走ると約20秒から25秒。

刻印が開始されたのを見てからカットに向かうのは不可能。

現に他3血盟による刻印カット合戦になっている状況。

故に今現状での刻印成功はないと見ていい。

 

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それでも状況を見続ける。

聖物へは延々とキャラクターが流れ続け、延々と刻印とカットをしている。

スクリーンで映し出されるキャラは全員が赤ネームで表示されている。

さも1つの血盟が集まっているように見えるが、これを純粋に3で割ると1チームにつき大体5~10名程度が五月雨で来ている状態。

こんな中では刻印はできないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、この状況を待っていた。

 

 

 

ケンラウヘル「今だ、総員、聖物へ突貫!!!」

 

右手を大きく前に倒し、突撃の合図を送る。

今まで我の方を見ていたAチーム全員が、即座に自分のiPadに目を落とし、操作をする。

流れるようにスムーズな移動だった。

まさに反王親衛隊初期にやっていた、ファンミーティング型水魅の陣だ。

 

※水魅の陣については過去ブログ参照。

 

聖物へ移動しながらもスクリーンと解説はしっかり聞いて状況把握に走る。

走りながらもパラパラと1、2名の敵が並走している状態。

相手はバラバラだ。

拠点の破壊という手段もありではあったが、刻印合戦でリスポンに敵が溢れてくる状態での拠点攻撃は費用対効果が悪い。

敵攻城チームはバラバラでの動きになっているため、戦力とはカウントせぬ。

1、2名で来た所で25名の前には無力に近い。

 

我の狙いはこうだ。

 

まずここで総戦力を拠点攻撃に割くようなチームはいないし、そこまで連携が強固ではないと判断、防衛は全てリスポン勢に任せる。

そして本丸。

聖物周辺にいるバラバラになった敵を駆逐して刻印。

リスポン地点が聖物に近いDチームとの一騎討ちに持ち込む。

勢力を聖物左下の階段に集めてカットを阻止。

その間に更に左下からやってくるB・CチームがDチームをバックアタックしてDを弱らせつつ、目の前にいるD、そしてバラバラのB・Cを喰らう。

 

これが今回の攻城戦、勝利の方程式だという結論に至った。

 

聖物のある広場に入る。

こちらは25名全員がいる。

聖物のある広場へ入る。

聖物周りは相変わらず激戦になっている。

ここで止まっては意味がない。

 

ケンラウヘル「聖物周りの敵を駆除!!」

 

大声で指示を飛ばす。

 

そしてほぼ同時に、S嶋の声が会場に響く。

 

S嶋「これはアドバイスですが、これだけ人がいる状態での刻印は不可能です!拠点を落とす等をして作戦を立てた方がいいです!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

S嶋信者、ここで一瞬心が揺らぐ。

と同時に、

 

 

 

 

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初めて心の中でS嶋に反抗。

 

※ここで補足。スクリーンで見ると「全員が赤色」であるため、どのチームがどれだけその場にいるかは分からない。聖物周りで刻印とカットを延々と繰り返していたため、こういう発言をしたのだと考える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ケンラウヘル「刻印行くぞ!行け行け行け!!」

 

ここまで来ると考えるよりも行動だ。

行くしかない。

聖物周りの赤ネームに対して勢いでぶつかる。

ぶつかるというよりも飲み込む勢いだ。

Cチームが一人刻印していたが、それも集団で踏みつぶす。

 

刻印の準備は整った。

 

ケンラウヘル「刻印開始!!守れ守れ守れ!!」

「反王様聖物の左ね!」

「階段もっと壁作って!」

「止めるよ、止めるよー!」

「行けるよ!絶対いける!」

「もっと前!もっと前でブロック!」

 

Aチーム全体が騒ぎ始めた。

さっきまで静かだった者、不安そうな顔をしていた者、それらも含めて全員だ。

こうなると指揮は絶対に通らない。

我の声などもう聞こえないだろう。

だがこれは逆に自信の証。

皆が何をすればいいのか、何をすべきなのかを自信を持って理解している。

 

これが団結なのだ。

 

スクリーンを見る。

さっきまでカットと刻印を繰り返していたため、またすぐにカットされると思っていたのだろう。

壇上ではチーム単位でいるのか、ごっちゃ混ぜなのかは分からないのだから。

刻印を開始して5秒。

 

S嶋「・・・刻印残り15秒!」

 

S嶋の声が響く。

先程まで色々と解説していたOooDaもそこでようやく今までとは違う刻印の長さに気付く。

 

OooDa「・・・Aの1、Aの1!!!止まらない!!!!止まらない!!!」

 

※A1というキャラ名が我が使用していたキャラ

 

Aチームだけではなく、壇上だけではなく、会場全体がざわつき始める。

 

バラバラに来る敵を一人一人キャプチャーする。

 

「行ける行ける行ける!」

「守れ守れ守れ!」

 

Aチームの怒号にも似た叫び声が木霊する。

 

残り10秒。

 

ここでS嶋、OooDa、そして会場全体でカウントダウンが開始される。

熱気、熱狂、期待、色んなものが渦巻く。

 

8!

 

7!

 

6!

 

未だに刻印周りの人数は我が軍が圧倒している。

頭は冷静なはずなのだが、手が震え始める。

 

5!

 

4!

 

3!

 

単騎で突撃を試みる敵が来るものの、我が軍の分厚い壁に阻まれて蒸発していく。

 

2!

 

1!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドンっ!

という、何か会場の空気が弾け飛んだような音。

そして同時に来る、張り詰めていた糸が切れたような開放感。

 

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日本初の攻城戦、刻印に成功し、見事勝利を収める。

 

気付いたら雄たけびを上げながら跳んでいた。

Aチームの皆で狂喜乱舞、ハイタッチ、叫び、笑顔。

他チームの悔しそうな顔、やられたーと宙を仰ぐ者、まじかよと半笑いの者。

会場の称賛の声、どうして勝利したのか分からないといった声。

 

その日一番、会場が沸いた。

 

この手記の締め

かなり長くなってしまった。

故に我の攻城戦の感想などはまた次回に回させてもらう。

まさかこんなに長くなるとは思わなかったのと、まだ書きたいことは沢山あるからだ。

次回の手記では、攻城戦の感想などを書きたいと思う。

 

というか、そろそろ1周年アップデートの準備をせねば。

 

最後の締めだが、この勝利は我がもたらしたものではなく、最後まであきらめずに信じてついてきて、そして我を守ってくれた者たちがいての勝利。

そしてこの体験会自体を熱くしたのは、B、C、Dチームの皆が本気で挑んでくれたから。

勝負は時の運が大きい。

全て者に感謝と敬意を。

とにかく、今回の攻城戦についてはこの言葉で締めさせてもらいたい。

 

リネレボ、最高に楽しいわ。

 

では次回でファンミーティングのレポートを終わらせる。

また会おう。

 

以上。

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