総員、我が名はケンラウヘル。すなわち反王である。
前回のモバイルロワイヤルについてのブログは急な案件だったのと、まさかギルドメンバーが30名満たないとギルドが消えるという予想外の展開だったため、急遽書かせてもらった。
今でも絶賛ギルド員募集中なので、上記URLから飛んでダウンロードしてもらえると幸い。
では今回は六本木の夜の続きを。
■華の空間
綺麗な女性に両方向を囲まれ、まさに両手に華の状態。
そしてそれを見て満足気に見ているくまっく。
男としては夢のような状況、漫画のような状況であり、このブログを見ている人にとっては「いい思いしてんじゃねぇかよ」と言いたくなる者もいるかもしれない。
だが実際にこういうシチュエーションになって感じた「リアルな心境」はちょっと違うのだ。
確かに楽しいしこんな状況も滅多にない。
だが何かおかしい。
そう言うお店ならばともかくだ。
何というか、ちょっと例えるのも難しいのだが、ベルセルクで言うところのドラゴンころしというべきか。
今ならあの一節がよく分かる。
「それは華というにはあまりにも近すぎた
近く激しく重くそしてわざとらし過ぎた
それは正にハーレムだった」
そんな感じだろうか。
だがブログ読者、基、リネレボユーザーという事で話のネタには困らなかった。
ちょこちょことブログのキーワードが飛び交う。
女性「今夜は刻印しましょう!私と!」
女性「ええーずるいーw」
自分で文字に書き起こすだけでも死にたくなってくるのだが、実際こういうノリだったから仕方ない。
これはノンフィクションだと自分に言い聞かせながらMacbookで文字を入力しているので、我の身になったつもりで察して欲しい。
ケラケラ笑いながら、時折くまっくから話しが出てくる要塞戦や血盟について、女性は頷いたりして相槌を打っていた。
やっぱり人というのは人を呼び寄せる、くまっくが神々の一人だということは周知の事実であるが、その神々と呼ばれる所以の一つには「人を呼ぶ力」というのもあるのだと感心していた。
15年前は「オンラインゲーム=オタクのやるもの」として、正直リアル友人などにはあまり言えなかった覚えがある。
だが今はこういう者たちが、ゲームやSNSを媒介として、実際に会った事がない人たちと出会い、そして友人になる。
当然、我もその内の一人であり、ハーレムうんたらの前に、もしリネレボをプレイしていなかったら、ブログを書いていなかったらどうなっていたのだろうかという、ちょっと哲学的な思考回路になっている我がいた。
■絶対なる違和感
さて、そんな状態で30分くらい話していただろうか。
まぁリネレボトークも含め、リアルの話だったり、それは大いに盛り上がったものだ。
だが我の胸の中で何かつっかかりがあった。
説明しにくいが、まさに我の第六感とでも言おうか。
リネレボ含め、オフ会というものは相当に慣れている方だ。
ここ1年は当然リネレボのオフ会だらけだった。
参加回数も大なり小なり合わせて30、40はくだらない。
ただ別に気にしたこともなかったのだが、我の勘が何かおかしいと騒ぎ立てていた。
そしてふと会話の流れが途絶えた一瞬、違和感の正体に気付いたのだ。
それは。
携帯端末やタブレットを誰も机の上に出していないことであった。
どのオフ会でも絶対に机に端末やタブレットが出ていた。
それは神々のオフだとしても例外ではない。
出してない人もいてもいいと思うのだが、全くないというのは今までになかった。
むしろ机の上に所狭しと携帯やタブレット、モバイルバッテリーが広がっている方が多い。
だが普通にブログの話などをしている。
別にそこは疑うことはない。
しかし、思い返すとこの女性4名のリネレボについて、ないしキャラ名一つ分かっていない状態だったのだ。
ここは流れ的には別に不自然ではない。
我はさっと会話に質問を混ぜてみたのだ。
ケンラウヘル「そういえば、クラスは何を使っているのだろうか?」
その質問が空間を切り裂いた。
女性「・・・クラ・・・ス?」
■おかしな空間
沈黙。
先ほどまでは打って変わっての、大沈黙。
それは世界の終わりを彷彿とさせた。
全員が固唾を飲んで我を見ている。
一番最初に動いたのは女性ではなく、くまっくであった。
質問をした女子に近づき、何かを耳打ちする。
くまっく「シルバーレンジャーですって答えて」
女性「シルバーレンジャーです!!」
音を立てて展開される我の心のATフィールド。
過去、ここまで心を閉ざしたことはあるだろうか。
いや、ない。
ケンラウヘル「・・・とれ・・・」
女性「え?」
心の距離と共に物理的な距離も取る我。
この部屋には我、くまっく、女性4名。
静寂が部屋を襲う。
ただ静かになったとか、冷めた空気とか、そういう空気ではない。
なんだこの静寂は。
あえて言うならば
殺陣。
そう、殺陣が始まる寸前の、あの張り詰めた空気。
誰かが刀を持つ手に力を込めて斬り込んで来た刹那、一気に殺し合いが始まる、あの緊張感。
だがしかし、周りには心を閉ざしたと言っても華だらけ。
見てはいけない。
取り込まれてはいけない。
気分はそう。
座頭市だ。
くまっくだけを薄目で凝視しながら、目の前のテーブルにある烏龍茶を喉に流し込み、落ち着きを取り戻しながら状況を整理する。
このリネレボの世界で「クラス」という言葉を知らない者はまずいない。
そしてこの状況から察するに、推測は一つ。
我の脳裏にこの単語が出てくる。
ハニートラップ
→ハニートラップは、女性スパイが行う色仕掛けによる諜報活動。(by Wikiぺディア)
しかしここは性善説でいきたい。
そう、人は疑いを持って接するよりも、やはり何かしら、そう、何かしらの希望を持ちながら生きたいものだ。
疑ってはいけない。
一旦刀を納めねばならない。
もし話している最中にリネレボをしていない(=ハニートラップ)と確証を得た段階で斬ればいいだけの話だ。
先ほどまで普通にブログの内容の話もしていたではないか。
くまっくがブログの内容を話して、女性陣が「見た見た!」「あれ面白かった!」と言っていたではないか。
言っていたではないか。
くまっくが話して、それに相槌を打っていて。
相槌だけ。
相槌・・・?
同調・・・?
話に合わせて乗っていただけ・・・?
いや、ダメだ、ここで心の壁を作ってしまっては器が小さい男と思われてしまう。
なるべく笑みを作りながら、先ほどの「自称シルバーレンジャー」のA子に話を振る。
ケンラウヘル「そうか、シルバーレンジャーなんだ」
A子「はい!」
ケンラウヘル「そうか、そうかそうかそうか」
ケンラウヘル「戦闘力は幾つだろうか?」
A子「私、あんまり見ないんですよね、そういうの」
ひとぉつ!!
A子はダメだ。
もう弁明の余地はない。
我の中でA子を切り捨てる。
だがまだ全てが終わったわけではない。
まだ3名、我の希望がいる。
B子、C子、D子に光を求め、我は質問する。
ケンラウヘル「・・・他の女性陣は、クラスは何だろうか?」
B子・C子・D子「・・・・・・・・・・」
B子「シルバーレンジャーです」
C子「私もシルバーレンジャーです」
D子「私もシルバーレンジャーです」
まだだ、まだ斬るには早い。
思わず刀を抜きそうになったが、ここは堪える。
本当にシルバーレンジャーなのかもしれない。
左側にいるB子に話しかける。
ケンラウヘル「なるほど、なるほどなるほどなるほど、ちょっと質問いいかな」
B子「はい!」
ケンラウヘル「リネレボの何が楽しいだろうか?」
B子「リネレボって何ですか?」
ふたぁつ!!
真っ二ぁぁぁつ!!
残りは2名。
ケンラウヘル「よしC子、我のブログを見ていると言ったな」
C子「はい!」
ケンラウヘル「くまっくが話したブログの内容以外でどんな話が好きだ?」
C子「えっと・・・」
ケンラウヘル「ブログの話に相槌を打っていたよな、くまっくから振られた話以外に、どんな内y
C子「いや、そうじゃなくて」
ケンラウヘル「ん?」
C子「さっきから言ってる、”くまっく”って何ですか?」
みいぃっつ!!(連射)
最後の希望、D子にシンプルな質問を投げかける。
ケンラウヘル「よし、D子。反王って知ってるか?」
D子「知りません」
よぉぉっつ!!(全滅)
■事の顛末
話をまとめるとこうだ。
Q:リネレボプレイヤーか?
A:全員やっていない。
Q:何故我のブログ、基、「我を連想させる単語」を知っているのか?
A:くまっくからの入れ知恵。
伝えていたのは「反王様」「刻印とす」「ジェット兄さん」などの超極一部の単語を事前に教えていた。
あとは全て相槌。
Q:ステッカーを貰って喜んだのは何故か?
A:流れで何となく。
Q:女性は一体何だったのか?
A:くまっくが呼んだコンパニオンの女性たち。
Q:呼ぶのにいくらかけたのか?
A:我が2週間悩んだMacbook Airよりも女性4名3時間の方が高い。
Q:くまっくは何故こんなところに呼んだのか?
A:我を嵌めるため(ストレート)
■今日の教訓
この後も色々と一悶着あったが、突然「刻印ソング歌って」と言われ、福山雅治の桜坂を歌わされ、歌っている途中にやってきたfjmtに「反王様、何やってんすか」と冷静にツッコミを受け、歌い終わったら「刻印されたわ~」「うん、刻印されたわ~」と言って4人共帰って行ったという流れがあったが、既に我の心は折れていたのでここらへんは流す。
今後、人に会う時は、
こういう気分で行かないこととす。
以上。