総員、我が名はケンラウヘル。すなわち反王である。
ドラブラの倉庫整理が終わり、何とか色々と尽くして戦闘力アップを図ることに成功した。
今では我のために戦闘力を上げるためにはどうすればいいのかという、手書きのメモ書きをVVIPのくるミンが作ってくれたという。
むしろ我の姿を見かねてリアル指令書が発布されたといっても過言ではない。
そこに書いてあって一つ気になったことが。
メモ帳4枚に渡った指令書の中に、栄光の文字が。
栄光といえば栄光バトル。
5on5のこの戦いで思い出すのは
王者への道のり。
周り全員が100万近くの戦闘力を保有して参加している中、戦闘力16万で挑んで40連敗近くを喫した苦い思い出がある。
つまり「栄光」という文字=我には関係のない話だと思っていた。
だが、指令書には「コード作戦の栄光をクリアすること」と書いてある。
コード作戦は毎週問題なくこなしている我。
コード作戦については「ノーマル」と「チャレンジ」があるという認識。
皆も日課としてやっているはず。
全く意識していなかったのだが、とりあえずコード作戦のNPCに話しかけると。
全くもって気付いていなかった。
毎日やるようなものではないが、無意識のうちに栄光という文字を避けていたようだ。
だが幸いなことに、これは1度でもクリアさえすれば称号、すなわち戦闘力が上がるということだ。
1つ1つは大して戦闘力は上がらないが、このゲームは本当に小さな積み上げをたくさんコツコツと積み上げていく必要がある。
しかもコード作戦の栄光は1つにつき5種類の難易度。
5つの戦闘力が上がるアイテムが手に入るということだ。
これは絶対にやらなくてはならぬ。
だが、これはVVIPのメンバーに言ったら「え?今さら?」と言われる気がしてならない。
サークル戦であれだけ声を出しているのに知らないなど言ったら、どれだけいじられるかわかったものじゃあない。
ということで、我は普通は5人組で行くという難易度のコード作戦の栄光にソロで挑むことにした。
まずは一番難易度が低いと言われているコード作戦諸神へ。
ここに来るのも久々な気がしてならない。
ちなみに日課はほとんどソロで行っている。
例えそれが栄光だろうと、大体は一人でこなしてきた。
逆にいうと、このゲームではペアでクリアするミッションというのが多数存在するが、あまり得意ではない。
ことMMOだと人とのコミュニケーションを楽しむものなのだが、如何せんドラブラでは何故か声をかけるのに勇気がいるのは気のせいだろうか。
難易度が高くとも、執行者であれば結構いけるものだ。
遠距離攻撃での引き狩りと、無敵スキルを駆使すればなんとでもなる。
が、執行者ではいつもと変わらないということなので幻音で行くことに。
だがここはやはり腐っても栄光という難易度。
そして難易度が一番高いのは
この熊。
この熊だけは今でも苦手だ。
今は30万を超えて、コード諸神如きはクリアできるはず。
ということで満を辞して挑む我。
そして速攻死にまくって窮地に立つ我。
そして
助走をつけてやってきた熊の
熊のストレートをモロに食らうと、
壁を貫通して吹き飛ばされたのであった。
もちろん、扉が閉まっているので入れない。
扉を貫通するというありえない状況にオロオロとしていると、
扉を突破してやってくる熊。
最終的には場外乱闘に持ち込まれるハメに
恐るべし、栄光。
栄光への道のりは、険しい。
以上。