総員、我が名はケンラウヘル。すなわち反王である。
今日は先週の土曜から販売申請がおりた反王LINEスタンプについて話そうと思う。
はじまり
事の始まりは昨年、2018年の9月頃の話。
我が軍では色々なグッズ作成をしていた。
我が軍には優秀なイラストレーターが複数名いる。
ロゴを作成してくれた蒼楽、タオルをデザインしてくれたGutty。
この両名は文字や既存デザインを色々といじったりすることはできるのだが、1からオリジナルのイラストを描く、というのは慣れていない。
うちにはその他にも「ぽんたろ」や「ホワイティ」などのイラストを1から描けるものもいるのだが、この時はその才能について我が気付いておらず、ぽんたろに至ってはまだ我が軍に入っていない状態であった。
色々とグッズを作っていく中、次は何を作ろうかなどの話をしていた最中であった。
LINEスタンプをグッズとして作ったらどういう風になるのだろうか。
最近はLINEスタンプがオリジナルの物が本当に多く出回っている。
中には自分の子供の写真をスタンプにする人もいる。
ではこれを反王軍として作ったら面白いのではなかろうか?
LINEスタンプの作り方というのは我はよく分かっていない状態であった。
しかし、もし出せたら本当に面白いのではなかろうか、という好奇心が不安よりも勝り、我はチャレンジする事を決意した。
コンセプト
内容のディレクションは頭の中でざっくりと作り上げ、それよりもまず一番必要な「イラストを誰に描いてもらうか」という事を模索した。
その時点では血盟員にイラストを描いてもらうという選択肢は存在しなかった。
イラストを「発注」しなくてはならない。
その中で、我は一つだけコンセプトをはっきり考えていた。
この作っている途中も楽しみながら、そして作っている人も楽しませたい。
その中でも絶対条件として「リネレボプレイヤーである事」が一番に来た。
Twitterで「リネレボ」「イラスト」などで色々と検索。
何人も候補がいた中、ふと止まったイラストがあった。
【拡散希望】
— 周(あまね) (@amane_pp) August 25, 2018
FGO、リネレボの夏コミ新刊及び、アルゼロの既刊、ジョカゲの既刊、クリアファイル、Kブさんにて取り扱い始まりました。
何卒宜しくおねがいします。
(切実) K-books 通販ページ https://t.co/jihE0BA3GI
pixiv: https://t.co/PXIuugMIKC pic.twitter.com/q7OgKibJQ1
Twitterでちょこちょことイラストは見ていたが、意識して見るのは初めて。
Pixivなども見て、陰影が凄い上手いなと感じる。
ではこの人にコンタクトを取ってみようと連絡したのが始まりだ。
交渉
イラストレーターというのはソシャゲのカードゲームが乱立してから需要は増えたものの、会社によっては雑に扱うようなところもあるのは知っていた。
会社だけではない、Twitterなどで「無料でイラストを描け」という者もいる。
それがどれだけイラストレーターの精神を蝕むかも知らずに。
イラストレーター自身が自ら望んで描くのは問題ないのだが、工数を使わせて無料というのはなかなかに都合のいい話。
今回話を持ちかけた周に対しては、ちゃんとした「依頼」として出す予定であった。
だがここで1つ、大きな問題が立ち塞がった。
金がない。
イラストレーターにLINEスタンプを作ってもらう、しかもそれが何十個という単位で頼もうとすると、本当に大きな金額になってしまう。
当時のフォロワーが5000人、5%が買ってくれるとしても250個、そこからLINEやプラットフォーマーへの支払いを考えると、大赤字は逃れられない。
どうにかして交渉をする必要があった。
考えた挙句に決めた事。
それはプレゼンであった。
実際に使ったプレゼン資料をコピーしたものを以下に貼る。
是非見て欲しい。
プレゼン内容は上記のGoogleDriveを見てくれればと思う。
勿論金銭面などについては見せられないが、突然Twitterで連絡をしてきた個人に対して信用をしてもらうにはこちらしか方法がなかった。
周とTwitterでやり取りを重ね、周に快く受けてもらうことができた。
デフォルメかリアルか
周のイラストは結構リアル路線が多い。
最初はリアル路線のイラストを考えていた。
だが実際に使うとなるとリアル路線のものは使いにくいのではなかろうか。
そういう思いもあり、試行錯誤していた。
そういう時はどうするか。
我は自分でラフを描くことにした。
我は昔、絵を描くことが趣味だった。
絵といってもイラストとかではなく、油絵や水彩画だったが。
サクッとイメージを鉛筆で起こしてみる。
このライオンの適当さたるや。
それはさておき、LINEスタンプとして使うには以下に気をつけなければならなかった。
・リネレボの二次創作と見受けられるもの
・オーバーロードの二次創作と見受けられるもの
周には最初からこの2点だけ避けるように伝えていた。
LINEスタンプは二次創作に厳しいため、ここだけは回避せねばならない。
周にラフを見せると、すぐさま取り掛かってくれた。
そうしてできた第一号の「反王スタンプ」のラフがこれだ。
素晴らしいとしか言えない。
いい感じに反王っぽく、いい感じに二次創作に引っかからない感じ。
顔の右側のアシンメトリも非常に良い。
基本はこれで行くことに決めたのだが、リアルテイストの髑髏顔も非常に良く、リアル・デフォルメ2種類のスタンプを混ぜることにした。
ディレクション
さて、問題はディレクションだ。
とにかくイラストレーターには勘違いさせず、リテイクを減らさなくてはいけない。
そして同じイラストをアップにしたり、手だけ変えるだけで工数を減らしてもらっている。
これでリテイクを出したらせっかくの節約が無駄になる。
ということで、こんな資料を作成した。
かなり時間はかかったものの、リテイクや工数節約だと思えば安いものだ。
むしろ普段の仕事以上に仕事している気がしてならないが。
周の仕事の都合もあるだろうということで、スケジュールについてはあまり気にせずやってくれという話をした。
裏話
ディレクションの一覧に一部ないものがある。
それについて簡単に裏話をしたいと思う。
今回は全ディレクションを細かく我の方で決めていたのだが、唯一周から提案があった。
それは何を言おう、「ギャップ」というやつだ。
1つだけギャップがあった方がいい、という提案を受け、スタンプ1つを消して提案を受けたのだ。
その結果が
これになったわけだ。
出てきた瞬間、かなり焦ったが、これはこれで可愛い、ということで採用。
ちなみに我が軍の女子にはこれがなかなか可愛いと大ウケであった。
さすが餅は餅屋、女子は女子といったところか。
にしても、この表情といいポーズといい、最高である。
さてもう1つ問題のスタンプは「刻印とす」スタンプだ。
2018年のリネレボ流行語大賞にも不覚にも選ばれてしまった、
「今夜は貴殿に刻印とす」
というこの単語。
ちなみに我は裏でリネくじの者にダイレクトメッセージを送り、「大賞には選ばないでくれ」と伝えたにも関わらずの受賞で困惑したこの言葉だ。
この言葉が出たのは2018年末の話。
知り合いに「今LINEスタンプを作っている」という話をしたのだが、毎回言われたのが「勿論”刻印とす”はありますよね!?」という話ばかり。
最初はそんなのは入れんという話をしていたのだが、全員が全員「刻印とす、ありますよね?」という話ばかり。
既にディレクションはしてしまい、今から大きな路線変更、刻印とすというスタンプを専用に作るのにも周に迷惑がかかるのと、そもそも筋が通っていないため、悩むこと数日。
周に連絡を入れる我。
スタンプの一つの文字だけ変更することで工数を削減することにする我。
実は一つ消したものが
この「進軍開始」なのだが、これが変わって
このスタンプになったという。
やはりイラストがいいだけに、本当に素晴らしいスタンプだと思う。
だが一つだけ言わせて欲しい。
このスタンプ、いつ使うんだ、いつ。
売り上げについて
先に言っておく、このLINEスタンプの売り上げはレベニューシェア、つまり周とのシェアになる。
周に支払った分までは我の収益とするが、上振れてからは改めて折半、ミニマムギャランティが決まっているような感じといった方がいいか。
別にこれで暴利を貪ろうとかする事は考えていない。
周には支払いを済ませてあるが、実は3月1日現在、まだまだペイにも達していないくらいだ。
内容はMMOで使えるような内容になっている。
が、作ってみてわかったことは、リアル友人には使いにくいということか。
今後もこのような活動はしていきたいと思うので、営業になるが、是非とも買ってもらえると幸い。
総括
さて、ステッカー、タオル、そしてLINEスタンプを作ったが、本当に面白おかしく、そして楽しく作らせてもらった。
周の腕に加え、我の稚拙な資料でも理解してくれたのは本当に助かった。
ここでは書ききれない、Twitterでのやり取りは恐らく1000通以上はくだらないだろう。
鎧のカラーは何にするのか、黒ベースのネオジオンカラーで頼むとか。
本当に長期にわたって、そして時間のない中作ってくれて本当に感謝しかない。
やり取り全部を出したいのだが、それはそれでまた時間がかかってしまうのでまたにしよう。
最後、LINEスタンプを申請した際、こんな事を周から伝えられた。
この言葉に感動を受けた。
本当はもっと支払いをしたかったのだが、如何せん我の限界というのもある。
このやり取りはずっと裏でやっていたのだが、これも立派なMMOライフのひとつとして語れる。
リネレボだけではなく、こういう人の繋がりというのは本当に人生を豊かにしてくれる。
イラストの制作について話したり、最近のイラストレーター事情などを聞いたり、色々と学ばせてもらった部分が大きい。
そしてこうやって出来上がったものが形になるというのは、喜ばしい事この上ない。
改めてここで感謝の意を。
そしてこのキャライラストが本当にいいものなので、何かグッズにしたりしたいなと思う次第。
さて、また楽しくMMOができそうな、そんな予感がするスタンプ制作であった。
今日の誤算
我が軍では二次創作もゲームを楽しむ一環として力を入れている。
力を入れている、というか、好きな者が好きなものを作る、そんな感じだ。
ステッカーもリネレボが始まって2ヶ月か3ヶ月くらいで我が軍が作り、それが今では他の血盟もステッカーが大量に作られている。
「自分のチームステッカーを作る」という文化はリネレボくらいではなかろうか。
別に順位を競うつもりはさらさらないが、それでも「ステッカーをいち早く作った」というのは楽しさの一つとして我の中で輝いている。
このLINEスタンプについてもそうだ。
自分のLINEスタンプを作った、という風になったらまた楽しくなるのではないか、そう思っていた。
故に、「なるべく早く出したい」という願望が我の中であった。
血盟員たちにはLINEスタンプを作っていると言っていたのだが、ある日、2019年の2月始めあたりか。
我が軍のカリスマビショップ、ふじあむのTwitterを見て驚愕を隠しきれなかった。
[カリスマビショップ]https://t.co/WRSsYylrZ0
— ふじあむ@ビ・ショップ店員 (@fujiamu) February 1, 2019
全く実用の無い低クオリティラインスタンプ作ってしまった。
まぁいい、別に一番に出さなくちゃいけない、とかそういうのではないから。
そこは100歩譲っていいだろう。
だが、この120円のLINEスタンプの内容。
スタンプ総数、8個。
このクオリティでよく出せたなと。
お前は我が色々と裏で苦労している中、よくこれで出そうとしたなと。
しかもイラストクオリティも、いや、クオリティについては味がある、としておこう。
しかしだふじあむ。
目と唇が透過になってたり、仕事が雑過ぎる。
しかもこれが100個以上売れているってどういう事。
Discordでこれが販売され始めた時、買おうとする血盟員をカットする我。
これに対して彼の反応は、
いつかこのふじあむという男はしばかねばならない、そんな決意をした1日。
ふじあむスタンプの売り上げ総数には負けたくない。
ちなみに現在三血盟運用で出てきたホツレを修復する作業で手記が遅れて申し訳ない。
色々書きたい事は山々なのだが…
時間を作るのは自分、しっかりと時間を作れるように努めねば。
以上。