総員、我が名はケンラウヘル。すなわち反王である。
次回予告で神々とのオフを書こうと思ったのだが…
ボリュームがあり過ぎて何を書くか迷う今日この頃。
それはメンテナンス日とかに上げるとして、以前やった反王新鋭隊の要塞戦について記載しようと思う。
そして何より、要塞戦が熱い戦い3週間連続という中で、要塞戦から時間が経ってしまうと熱さというか、冷静になってしまう自分がいる。
故に、要塞戦についての記事をアップさせてもらう。
◼︎反王新鋭隊初の防衛戦
5月18日に初陣でN要塞を確保した反王新鋭隊。
※詳細は過去の手記参照。
次の週の木曜日、我が軍は要塞を保持することを選択した。
乙軍に来たメンバーはまだギロチンも回せていない上、要塞もやっとのことで手に入れた。
LR装備の事も考えると昇級石も足りない、ここは少しでも血盟員たちに還元しなくてはならぬ。
ならばN要塞を保持して昇級石を毎日3個ずつ増やしてもらった方が良い。
前回の初陣にてかなりの量の赤ダイヤを持っていかれた我にとっては、今回は防衛はゆっくりしたいと願っていたのが本音だ。
そして何よりも一番重要な事項があった。
もし今回入札があり、本気の要塞戦をしなくてはならなくなった時。
要塞戦は土曜日。
5月26日の土曜日は、
疾風迅雷、のんべぇ軍団、反王親衛隊の三国同盟の合同オフ会の日。
これは是非とも避けたかったが、N要塞である故、まだ何とか、わざわざ我が軍に攻めて来る血盟もいないと踏んだ。
いないと踏んだというよりも、いないでくれと願ったのが本音。
金曜日、入札の日。
我は防衛だったことに加え、リアル多忙だった故にすっかり入札の事を忘れていた。
21時。
ふと血盟員からDiscordで連絡が来る。
なかずみ「盟主、要塞の相手が決まりました」
ケンラウヘル「記念入札か?刻印だけで終わりそうだろうか」
なかずみ「それが…」
なかずみ「シルバイン血盟です」
ケンラウヘル「…ん?シルバイン?は?あのシルバインか?」
なかずみ「はい」
なかずみ「血盟レベル30の強豪です」
シルバイン血盟は非常に印象深い思い出がある。
フレヤサーバー合併時に、我が軍と同じくらいの血盟戦闘力に鎮座していたこと。
そしてシルバインの血盟員数名からわざわざ丁寧な挨拶があったこと。
この時点での我が軍の血盟レベルは15。
血盟レベル30の敵が来るとは想像していなかった。
こうして、30人規模の合同オフの日と本気の要塞戦が被る事が決定したのであった。
■三国同盟オフ
5月26日。
三国同盟オフは30名オーバーのオフ会であった。
場所は新宿、居酒屋などではなく、ゲストハウスを借りてのオフ会だ。
借りるのは場所と設備、料理や飲み物などは全て自分たちで用意するスタイルだ。
午前11時から買い出しをし、料理をする。
反王親衛隊からは、最終的に以下のメンバーがオフ会に召集された。
【反王親衛隊いつものメンバー】
・ケンラウヘル
・ふじあむ
・アブドゥル
・カッパ64
・井伊直政
・あちゃぴ
・ケレニス
・Mシャドウズ
・アベシヤマ一世
・ジョー寺8代目
・ぽーてーじ
・mutsuki
【今回初めて会ったメンバー】
・カンロ飴
・megrock
・392
それに加えて疾風迅雷とのんべぇ軍団の主要メンツも多数。
なかなか大規模なオフ会である。
14時から開始したオフ会は最初から最後まで楽しいものだった。
と、これを書こうとするとまた長くなってしまう故、オフ会の様子は疾風迅雷のイエス・ウニ(旧名:華歩)のブログを見てやって欲しい。
ただずっと頭の片隅にあったのは本日のシルバイン戦。
この混雑した中でVCを利用して要塞戦をするのは困難極まりない。
「要塞戦の時は静かにするよう皆んなに言ってるから大丈夫!」という幹事からの話もあったが、酒が進むにつれて、まぁどんちゃん騒ぎになるわ、料理だの何だので到底集中できる環境ではないわけで。
オフ会というのは「趣味の同じ者たちが語り合う場」と言っても過言ではない。
そこを「要塞戦だから静かにしろ」というのは無粋というもの。
本来であればディスプレイに我が軍の要塞戦を映して皆で応援しながらやるという事だったのだが、如何せん相手は血盟レベル30の血盟。
甲軍であれば面白いと思うかもしれないが、乙軍からすると戦々恐々とする相手。
こういった時に我がいつも考えるのは「オフに参加している者ばかりが楽しむ」というのは良くないという事。
まだ狩りだの血盟ダンジョンとかならいいが、要塞戦でベストを尽くせぬ状況を盟主自らが作るわけにはいかない。
苦肉の策であったが、我が軍は要塞戦時にはゲストハウスの入り口外の階段でやることに決定した。
◼︎戦闘準備
シルバイン血盟はレベル30ではあるものの、血盟員たちの戦力分析をした結果は以下の通り。
・最終ログインを考えると、実動は最大でも36名程。
→それに対して我が軍は37名は確定で出撃が可能。
・上位戦闘力のキャラはあちらの方が上だが、中層〜下層の戦闘力については反王新鋭隊に分がある。
よって我が軍は人数的優位を活かしながら戦う戦術を選んだ。
そして更には2血盟の利点を活かし、反王親衛隊から数名を召集した。
我が軍のエース指揮官、mutsuki。
そしてエース遊撃隊、アベシヤマ一世。
指揮系統は我、井伊直政、mutsuki。
反王親衛隊とほぼほぼ同じ指揮系統にすることで、万全の体制を敷いた。
二血盟での運用というアドバンテージに加え、更に心強いのはリアルで隣にメンバーたちがいること。
負ける訳にはいかない。
◼︎反王新鋭隊 初防衛戦
初陣や日々のコミュニケーションにより、乙軍のメンバーがどんな者なのか、指揮官としていけるかどうか等もなんとなく理解できた。
メイン指揮官は一緒に泥水の中を這いずり回ってきた仲だ、安心感が半端ない。
乙に新たに来たメンバーたちも慣れたのか、声を出すことに躊躇はなくなっている。
ゲストハウスとはいえ、新宿のど真ん中、目の前は大通りだ。
人や車も行き来している。
そんな中、道路に面したゲストハウス前の階段でたむろする反王新鋭隊オフ会参加者たち。
声のハウリングを防ぐため、メイン指揮をする我とmutsuki、井伊直政は離れ、我のマイクから同時に指揮が出せるよう我の隣にはmegrock、そしてオフ会自体が初めてという392。
甲軍の方なので参加しないメンバーたちも、近くでイヤホンを聞き専にしている。
基本的にはいつもワイワイと楽しい会話をする反王Discord(通称反王トーーク)ではあるが、要塞戦となるとかなり真剣になる。
この緊張感がたまらん。
ケンラウヘル「皆も知っての通り、現在我を始めとした数名が新宿で集まっている。これで負けたら『オフ会組何やってんだよ』と責められるのが関の山だ」
VCの空気が強張る。
ケンラウヘル「だが我等が勝ったら、血盟レベル30の血盟を撃破したことになる。これは我が軍では前代未聞の事件になる。今聞き専でVCに入っている甲軍の奴らに、勝って自慢してやろう」
了解、と続々イヤホンから返事が来る。
オフに来ているメンバーの中でも、今回の戦いには甲軍のため参加しないMシャドウズが羨ましそうな表情をしているのが印象的だった。
ケンラウヘル「そして最後に。リネレボ、楽しもう。では出陣だ」
要塞戦の火蓋が切って落とされる。
我の部隊の初手は自軍祭壇を取る事。
しかしながら相手のカット隊がとにかく分厚い。
megrock率いる我が軍のカット隊も敵祭壇をカットし続けるものの力及ばず、早々にバフを確保されてしまう。
こうなると敵祭壇にいた敵軍は自軍祭壇に雪崩こんで来るのは必須。
自軍の祭壇確保ではなく、どちらかというと自軍の祭壇を我々がカットしていたという風に言っても過言ではない。
ケンラウヘル「両バフを取らせるな!敵バフが切れるまでは絶対に死守!」
井伊直政「防衛隊も反王様の指揮下に入って!まだ敵攻めてきてないから!」
mutsuki「そっちは任せますよ、攻撃部隊は敵西門に集中!」
この日はやたら声に気合いが入っていた。
というのも、オフ会に来た甲軍が我々の後ろでギャラリーになっていたからだ。
要塞戦中はアドレナリンと殺気満々で挑んでいるから気にならないと思ったが、空気から緊張感が伝わる。
敵軍のバフが切れたと同時に、敵もそちらに気を取られ、隙をついて自軍バフを確保。
同時に敵バフを我が部隊で抑えにいく。
先程の展開とは真逆のパターンだ。
mutsuki「聖物までの道完成、ボス、来れますか」
ケンラウヘル「了解、本丸はそのまま敵バフ妨害と制圧を。我は刻印に向かう」
恐らく同じような事をしていては、数で多くても戦闘力の濃さで負けている我が軍はバフの時間が経過し、全く同じ展開に逆戻りとなるのは明白だ。
これを繰り返してグダグダになる事を、我はオセロと呼んでいる。
ここはひとつ、一気に勝負を決めるつもりで突撃を試みる。
タイミングをずらされて防御が手薄になった敵陣を一気に制圧、刻印を開始するものの、それに気付いた敵エースたちが我めがけて飛び込んでくる。
流石の戦闘力、刻印状態の我はなす術なく殺されるものの、まずは刻印10秒のアドバンテージを手に入れる。
だが、地獄はここからだった。
攻撃と泉に集中している分、防御が手薄になった。
そこを突かれて我が軍も徐々に刻印を決められてアドバンテージは0に。
防御指揮の井伊直政は冷静であった。
井伊直政「刻印されてる刻印されてる!防御隊はカットするよ!カットできるよ!」
ケンラウヘル「応援いるか?」
井伊直政「防御には必要ありません、反王様は攻めてください!」
刻印されているとどうしても焦ってしまう我がいるが、ここは付き合いの長い井伊直政、彼の言葉を信じ、カウンターで攻め続ける。
我が軍が細かく刻印を刻む、いや、細かく刻まざるを得ない状況だ。
とにかく敵のカットが優秀過ぎる。
少しでもアドバンテージを取らなくては。
しかし、敵も考えることは同じ。
細かく刻み返される。
ここまで激しい刻印時間のシーソーゲームは初めてだった。
あるタイミングから敵の防衛網を抜くことができなくなってきた。
その間にも敵は我が軍の防衛網をかいくぐり、刻印を決めて行く。
2秒差。
5秒差。
9秒差。
残り時間も刻々と敗北へと針を刻んでいる。
この状況でどうするべきか、先程オセロと比喩していたが、これはオセロではなく、ワンサイドゲームになりかけている。
この状況を打破したのは井伊直政の一言であった。
井伊直政「防衛のさかなんPTは反王様の指揮下に、防衛は私のPTだけで何とかします!」
この状況で防衛に回ったら負けるのは明白であったが、防衛を捨てて攻撃を分厚くする指揮を井伊直政が取った。
防衛は彼がやる、できると判断したのだ、これに賭けるしかない。
ケンラウヘル「本丸も西門へ集合、決めに行くぞ」
中央でバフ援護をしていた本丸2PTと防衛隊1PTが攻撃部隊に加わり、捨て身の刻印攻撃が開始される。
同じ量の兵が来ると予想していたであろう敵を奇襲で潰し、聖物周りを制圧。
その隙は逃さない。
久々に刻印らしい刻印が決まる、が、そこでやられる程相手も愚かではない、即座にその人数に対抗しうる人数を集め、聖物周りの自軍を薙ぎ払う。
そしてここぞとばかりに、手薄になった我が軍の防衛に対する敵の猛攻激しく、逆に敵に刻印を刻まれて行く。
ケンラウヘル「一旦リスポン組は聖物を守りに
井伊直政「反王様、いりません!攻めてください!防衛は私がやります!」
一瞬日和った我がいたが、井伊直政を信じて進むしかない。
ケンラウヘル「了解、本丸は引き続き攻撃を継続、なんとしても勝つ!!」
残り5分を切っていた。
勝負に出るしかない。
ケンラウヘル「カット部隊は祭壇を破棄、我と共に攻撃へ!」
megrock「了解!カット部隊は西門へ!」
防御は本当に手薄、たった1PTが聖物にいるのみ。
それ以外の戦力を全て集め、敵聖物への総攻撃が始まる。
いけいけいけいけ!押せ押せ押せ押せ!守れ守れ守れ守れ!
こうなると指揮ではなく、気持ちを一つにして走るだけだ。
差が縮まる。
逆転する。
しかしまた返される。
逆転。
さらなる逆転。
残り1分。
さらに逆転。
どういう指示をしていたか正直覚えていない。
とにかくVCをしている者たち、聞き専の者たち、そして後ろで見守っている仲間たちの「勝ちたい」という気持ちを言葉にしていただけだった。
ラスト45秒。
ここで今までなかったリードを相手から捥ぎ取ることができた。
冷静に考えるとここで死んだら防衛に回った方がいいと思うかもしれない。
だが空気が違うのだ。
なんというか、リネレボで要塞戦をやっていると突如やってくるあの感覚。
空気ではない。
波だ。
このリードを取れたのは波が来ているからなのだ。
リネレボをずっと一緒にやってきた指揮官、mutsukiと井伊直政だ、ここで阿吽の呼吸を見せつける。
ここの指揮だけははっきり覚えている。
ケンラウヘル「攻めろ!守るな!押せ!」
mutsuki「まだ継続です!どんどん攻めて!」
井伊直政「どんどん攻めて!守りは大丈夫だからガンガン行って!」
そんな事よりも素晴らしかったのは、聞いていたメンバーが何も躊躇なく敵を攻め続けたこと。
バラバラな血盟では「ここは守った方がいい」と勝手な行動をする者も出てくるものだが、一糸乱れぬ直線の動きで敵西門に襲い掛かり続ける。
井伊直政「ラスト40秒!」
井伊直政がVCで残り時間をカウントし始める。
井伊直政「ラスト30秒!」
これでもかというくらい攻め続ける、刻印を刻む。
井伊直政「ラスト20秒!敵盟主入ってきた!」
ここのタイミングでの指示もまさに阿吽の呼吸であった。
ケンラウヘル&mutsuki&井伊直政
「リスポンは聖物守れ!!!!!」
リスポンから一気に自軍聖物へ。
走る。とにかく走る。
そして
反王新鋭隊の勝利が決まった。
この時の歓声は凄かった。
VCでの盛り上がりは当然だが、新宿のど真ん中で大の大人たち、甲乙関係なく皆で雄叫びを上げ、ハイタッチする。
最高の気分だった。
テンションが上がりすぎてコメカミの血管が切れるかと思った。
甲軍たちもVCに乗り込み、皆で勝利を祝う。
乙軍のVCが熱すぎて、甲軍の者に至っては今すぐにでも要塞戦やりたいという声も上がったくらいだ。
先の見えないドラマ、熱い戦い、そして仲間とその時その時を共有する楽しさ。
これを入ってきたばかりの人間たちにも伝える事が出来た、そう確信した瞬間であった。
何より、これはまだ始まり、新たに発足した反王新鋭隊に待ち受けるのは苦難かもしれないが、その長い先にある楽しさが待っていると思うと、さらに心が躍る。
これだからリネレボはやめられん。
破れたとはいえ、数で不利な状況にも関わらず、正々堂々と最後まで勝ちを捥ぎ取りに来ようとする執念。
そして終わった後に相手を讃えるシルバインの面々。
本当に気持ちの良い者たちであり、素晴らしい血盟だ。
勝負は時の運もある。
だが、またいつか共に戦い、熱い時間を過ごそう。
この場を借りて、シルバイン血盟へ感謝と敬意を。
◼︎今日の心のシコリ
この日の要塞戦は最高だった。
金を払ってまでサーバーを移住してきて、そしてこれだけ熱い展開が毎週のようにあるのだ、我が言うのもおこがましいかもしれないがあえて言わせてもらう、楽しくないわけがない。
だがひとつだけ、ひとつだけこの日はシコリがあった。
それは要塞戦前の話であり、
井伊直政の話である。
彼の名前は元々「ジークフリート」という名前であった。
統合時に名前が被ってしまい、名前を変えざるを得ない状況だったのは理解できるが。
突然西洋の神話から戦国の武将に無断で名前を変えて混乱をもたらしていたのだ。
これについては過去の手記でも書いているので参照して欲しい。
ようやく「ジーク」から「直政」と呼ぶのにも慣れてきたくらいなものだ。
陽が徐々に暮れ始め、オフ会の楽しい空気の中、部屋の隅でPT編成表で対シルバインについて考えていた時だ。
隣で何やら井伊直政を中心に、あちゃぴやmutsukiがゴソゴソやっている。
まぁそれはいい、我がPT編成を考え、そして戦術を練らなくては。
乙軍メンバーの名前とクラスはほぼ頭の中で一致しているのだが、戦闘力がどうもチグハグだ。
このクラスメンバーでうまく組んでどうだろうか、いや戦闘力が偏りすぎだな。
そんな感じで1人で集中していた時だ。
突如隣から獣のような叫び声が爆発した。
井伊直政「やったああああああああああああああああ!!!!!!!!」
リアルに身体がビクンなった。
ケンラウヘル「どうしたどうした!」
井伊直政「上様!この直政、とうとうやりました!」
ケンラウヘル「どうした、強化成功か?」
井伊直政「いえ!上様、いや、もう上様とは呼べませぬ」
ケンラウヘル「・・・は?」
井伊直政「これをご覧ください!」
iPadを渡してくる井伊直政。
ケンラウヘル「・・・これは・・・!」
井伊直政「はい陛下!」
井伊直政ジークフリート「名前、戻せました!!!!上様、いや陛下!ただ今戻りました!!!!!」
この日、要塞戦で何度もジークの名前を言い間違えた事は忘れない。
以後、我が軍では要塞戦前に許可なく名前を変える事を禁ず。
以上。